鹿成獣の尾椎
尾椎とは尻尾のことです。尾椎は10個程の椎骨で構成されています。ただし個体差が有り、数は一定ではありません。
今までの写真の個体とは別の雌鹿です。地域にもよりますが尻尾は有害鳥獣捕獲で提出します。
- 第一尾椎
- 第二尾椎
- 第三尾椎
- 第四尾椎
- 第五尾椎
- 第六尾椎
- 第七尾椎
- 第八尾椎
- 第九尾椎
- 第十尾椎
尾椎 横側
尾椎 腹側
この個体は第二尾椎が少し変形しています。
鹿幼獣の尾椎
基本的には成獣と同じですが関節部分の骨化が進んでいません。写真の骨は雄鹿です。
第四腰椎以降は有害鳥獣捕獲で提出しており写真がありません。
関節部分は骨化が進んでおらず楕円型の骨が剥がれます。本来は軟骨でくっついていますが標本作成途中で剥がれてしまいます。
尾椎 背側
尾椎 前側
尾椎 後側
成獣と幼獣の尾椎比較
成獣と幼獣の尾椎の比較です。上が成獣、下が幼獣です。幼獣の尾椎がそろっていないので全体が比較できません。
解体時の尾椎(尻尾)の刃の入れ方
尾椎の関節に刃を入れれば簡単に切れます。切るだけなら尻尾を引っ張り、付け根(肛門の上側)に肛門側から刃を入れれば切れます。骨に当たって切れない場合は刃を入れる箇所をずらしていきましょう。
食肉で解体の場合、尻尾は肛門結紮後に切りましょう。尻尾がある方が肛門結紮がやりやすいのと、作業過程で尻尾の関節がむき出しになります。そこに刃を入れれば簡単に切れます。
参考文献
書籍
鹿の骨格の3Dデータが有ります。
ニホンカモシカは牛の仲間ですが骨格が酷似しているため参考にさせてもらいました。
コメント